搭乗者傷害保険

自賠責保険は被害者に対する賠償を目的とした保険なので、加入者自身の負傷や死亡に対して保険金が支払われることはありません。これに対して、加入者であるドライバーや同乗者を含めた「搭乗者」の損害に対して保険金が支払われる保険が「搭乗者傷害保険」です。
「30分で分かる!簡単!自動車保険!」の項でも軽く触れていますが、この搭乗者傷害保険はどのような場合の事故においても保険金が支払われるものではありません。基本的に「急激かつ偶然な外来の事故」によってケガを負ったり死亡した場合でなければ、保険金は支払われません。つまり、故意に起こした事故であったり、飲酒の末に起こした事故や、無免許運転での起こした事故などで受けた損害に対しては適用されません。また、搭乗者傷害保険が適用されるのは正しい利用法で乗車している搭乗者についてのみで、トラックの荷台や屋根の上などに乗っていて事故にあった場合などは、保険金は支払われません。
搭乗者傷害保険に加入していれば、事故で死亡した場合や、後遺障害、通院などについて保険金を受け取ることができます。この保険金は賠償金とは別のものなので、加害者から受け取る賠償金額が搭乗者保険の保険金の額だけ控除されるようなことはありません。
搭乗者傷害保険の死亡保険金は、事故に起因するケガなどで、事故の起きた日から180日以内に死亡した場合に、1名について保険金額満額が支払われます。この時、シートベルトを装着していたにも関わらず死亡した場合は、シートベルト装着者特別保険金として、保険金額の30%の金額が死亡保険金に上乗せされます。ただし、限度額は300万円となっています。
後遺障害保険金については、事故から180日以内に認められた後遺障害について、後遺障害の等級(重さ)によって、保険金額の4〜100%が支払われます。また、こちらも後遺障害の重さが重度で要介護状態となった場合について、重度後遺障害保険金として保険金額の10%が上乗せして支払われます。こちらは限度額100万円となっています。
医療保険金は、事故の日から180日を限度として、通院日額1万円が支払われる「日額払いタイプ」のものと、ケガをした体の部位や症状に応じた保険金が支払われる「部位・症状別払い」の二種類があります。従来は日額払いタイプが一般的的でしたが、最近では部位・症状払いの取り扱いも増えてきているようです。
ドライバーや同乗者の損害に備えるための保険である搭乗者傷害保険ですが、趣旨が同じでより補償範囲の広い人身傷害補償保険との兼ね合いがあるため、必ずしも必要とは限りません。
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