超過保険

超過保険とは、保険をかけた物の価値に比べて、保険金額が高い保険のことを言います。例えば、100万円の車に1000万円の保険金額の保険をかけた場合、これは保険金額が保険対象の車の価値よりも極端に高いので、超過保険だと言えます。
超過保険は、商法第631条によって禁じられています。なぜなら、保険の目的はあくまでも損害を補償することであり、契約者が保険金によって、損害額を超えて利益を享受するのは、保険の趣旨に反する為です。この考え方に基づいて商法が定める「保険によって過剰な利益を得ることを禁止する原則」を、“利得禁止原則”と呼びます。
もし、この原則がなく、自由に保険金が設定できてしまうと、保険金を目的とした犯罪が横行する恐れがあります。そのような事態を防ぐ意味でも、超過保険は禁止されています。
では、車の修理費用が車両価格の時価を上回るような場合に、その全損とした価格を上回る部分を補償する対物超過費用特約などは、この超過保険には当たらないのでしょうか?
例えば、時価100万円の車に乗っているAさんが事故に遭い、車が破損したとします。この車は旧式で部品の調達が難しく、修理費用が時価である100万円を超え、120万円かかってしまいました。通常、全損扱いでも買い替えるための金額を補償する分の100万円の保険金しか下りませんが、対物超過費用特約をつけていれば、全損の補償額を超えた20万円も支給されます。事実上、この車の時価を超えた額の保険金が支払われたことになります。
しかし、この場合修理費用が過剰にかかったことでAさんが得をするわけではなく、車は修理によって元に戻るだけであり、そのための中間費用がかさんだだけと考えれば、利得禁止原則に反しているとは言えません。そのため、対物超過費用特約については超過保険とは見なされません。
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